平均が気になるけど平均は真ん中あたりだということではない
みなさんこんにちは。白豚です。
投資をしたり、お金に興味があると、ほかの人はどのくらいお金を持っているのか?や、ほかの人はどのくらい投資をしているのか?ということが気になることが多いと思います。
私もほかの人のことは気になりますし、ほかの人を参考にして自分の生活に活かしていくことは大切なことだと思います。
その時によく参考にするするものとして平均というものがあります。
平均年収、平均貯蓄額、平均年齢、平均点などなど、平均というものはある種、だいたいみんなと同じぐらい、世の中の真ん中あたりという感覚があるかもしれません。
しかし、データによっては平均は必ずしも大体みんなと同じぐらい、世の中の真ん中あたりということにはならないので注意が必要です。
このようなケースはいくつかあるのですがここでは平均について考えるときに気を付けるべき2パターンとりあげたいと思います。
平均を調査したデータに偏りがあるケース
一つ目は平均を調査したデータに偏りがある場合です。
30代の平均貯蓄額の例
例えば、30代の平均貯蓄額についてデータを集めるとします。
この時にだれを対象として(誰から)データを集めたのかで、何の平均を表しているのかが変わってきます。
例えば、Twitterの30代投資家が集まっているタイムラインで平均貯蓄額について調査すれば、日本全体の30代の平均貯蓄額よりも大きな数字が出てくることが予想できます。
Twitterの30代投資家が集まっているタイムラインにいる人たちは、貯蓄や節約、投資に対する意識がとても高い人たちが多いです。
そのような意識の高い人たちにアンケートをとって平均値を出せば、日本全体の30代の平均貯蓄額よりも大きい数字が出てくるのは当然のことだといえます。
Twitterでの調査の平均値を見ると、自分の貯蓄額の少なさに愕然とする人もいるかもしれませんが、それはおそらく日本全体の平均ではないということは頭に入れておきましょう。
20代OLに聞きました!の例
平均を調査したデータに偏りがあるケースのもう一つの例として、テレビでよくある、20代のOLに聞きました!という例をあげます。
20代のOLに聞きました。という表記では、どこの地域のOLに聞いたのかがわかりません。
20代のOLに聞いた月々美容にかける平均額!という調査があったとします。
六本木駅近辺で働くOLが月々美容にかける額と、地方の小さな駅で働くOLが月々美容にかける額は大きく違うと考えられます。
地方で働くOLが、六本木で働くOLと同じ額を美容にかけたとすると、地方の方が収入は少ないことが想定されるのでその人の生活は厳しくなっていってしまいますね。
この30代の平均貯蓄額の例と20代OLに聞きました!の例のように、平均値といっても何を対象に調査をした平均値なのかということを気にしておく必要があります。
商売をする人の中には、このようにデータを逆にうまく利用して商売をする悪どい人もいるので注意をしましょう。
データに外れ値が含まれる場合
平均月収を考える例
データに外れ値が含まれるケースも平均が必ずしも大体みんなと同じぐらい、世の中の真ん中あたりということにはならないというケースがあります。
例えばクロブタ山で働く10人の雄豚さんの平均月収を考えてみます。
下の図のように、Jさんだけ圧倒的な高給取りだったとします。
この場合AさんからJさん10人の平均月収は46円になります。
しかし、Jさんだけ220円というほかの人とはかけ離れた月収を得ているため、この数字が平均値を押し上げてしまい、Jさん以外の9人は全員この平均月収に届いていません。
このようにほかとかけ離れた数値のことを外れ値といいます。
参考にできるのは中央値
このような場合に参考にすべきなのは中央値と呼ばれるものです。
中央値とは、いくつかの数字が並んでいるときに、上から数えても下から数えても真ん中にくるの数字のことです。
例えば、2,4,7,13,17の中央値は上から3番目、下から3番目にあたる7となります。
先ほどのクロブタ山で働く10人の雄豚さんの月収の例では、上から5番目のHさん29円、下から5番目のGさん26円となっています。
このように対象となる数の個数が偶数の場合には真ん中の2つを足して2で割ったものが中央値となります。
(26+29)÷2=27.5となり、27.5円が中央値となります。
先ほど計算して出した平均値が46円に対して平均値は27.5円となり、平均値と中央値は大きく違う結果となりました。
このように、外れ値を含んでいる場合だと、平均が必ずしも大体みんなと同じぐらい、世の中の真ん中あたりということにはならないという場合も多いので注意しましょう。
最後に:数字のリテラシーを高めよう
数字のリテラシーを高めることは生きていくうえでとても大切なことです。
数字は嘘をつかないが、嘘つきは数字を使うとはよく言ったもので、数字のトリックにハマって後悔することが無いようにいきたいですね。
こんな記事も書いています
株価が50%下落したあと50%上昇するのでは株価は元には戻りません。
平均の平均は平均ではないことも多々あります。
コロナの話題も数字のリテラシーを高めて考えてみましょう