愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというけれど
みなさんこんにちは。白豚です。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という有名な格言があります。
これは鉄血宰相と呼ばれ、ドイツ帝国初代首相になったオットー・フォン・ビスマルクが発した言葉を意訳した言葉です。
この言葉の意味は、何かを学ぶときには、自分の経験だけを頼りにするのではなく、過去の人(歴史)やほかの人の経験を自分に活用していくことが大切であるということです。
字の通り、愚者は愚か者(おろかもの)、賢者は賢い者(かしこいもの)です。
オットー・フォン・ビスマルクは1815年から1898年に生きた人ですが、2020年という現代においても「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉は、ときおり耳にする言葉で、この言葉は投資においても実践すべき言葉だと思います。
歴史に学ぶことは重要なのか?
自分の経験だけに頼って行動してしまうと、自分では気づかないうちに、実は自分が経験した過程は特殊であったという場合があります。
投資では、ビギナーズラックという言葉あるように、知識がない状態でも、新規参入したタイミングがたまたま良かったり、初めて買った株がたまたま暴騰することもあります。
そのような場合、本当の理由はたまたまであるのにもかかわらず、上手くいった理由を自分の戦略や銘柄選定が正しかったからだと思ってしまう場合があります。
私も10年前のリーマンショック直前にそのような経験をしました。
そのような勘違いをすると、場合によってはその後、自分の経験(成功体験)を過信してしまい、転落の一途をたどるということもあり得ることです。
そういう意味では、歴史(過去)から汎用的な方法論を学ぶこと、つまり歴史に学ぶことがとても重要になります。
(自分の)経験からしか学べない人は、自分の成功体験が特殊だった場合などには著しく再現性が低くなることがありうるのです。
一方で、失敗の経験にとらわれすぎて行動をできない人もいると思います。
株式投資で一度大きな失敗をしてしまい、それ以来、株式市場から退場してしまう人もいると思います。
このような場合にも、自分の経験からしか学ばないのではなく、歴史(過去や他人の経験)から学ぶことで、再現性が高く、自分に適した投資方法を導き出していくことが可能になっていくのです。
当然、歴史というものは一瞬一瞬更新されていくものなので、常に情報をアップデートしていくことは必要になります。
私自身まだまだ、学び不足な点も多いですが、自分の経験ではなく、歴史に学び続けることが大切だと思っています。
株式投資では経験に学ぶことも重要な理由
一方で、米国株をはじめとした株式投資では経験に学ぶこともとても重要なことだと思います。
例えば、保有していた株の株価が暴落した場合に、自分はどのような感情になり、どのような行動をとる傾向があるのかということは、自分の経験から学ぶことになります。
もちろん歴史に学ぶことも可能ではあるかもしれませんが、実際に自分がどう感じるのか。いわゆる感情の部分は特に個性がでる部分であり、歴史からだけでは学べないものであるといえます。
歴史から多くのことを学んでいる人が、暴落は追加投資の大チャンスだと思っていても、実際に暴落が来た時には、まだ下がる、まだ下がるという恐怖から追加投資をするどころかろうばい売りをしてしまうということもあり得ることです。
そして、底値から回復している過程では、2番底におびえ、再度参入することができず、結果的に大切な資産を減らしてしまったという人ももしかすると読者の中にもいるかもしれません。
暴落局面や暴騰局面で自分がどのような感情を持つかということに関しては、経験してみないとわからない面が強いと思います。
愚者は経験から学ぶといいますが、自分の感情というものなど、経験からしか学べないこともあるのではないでしょうか。
経験から学んだうえで歴史から学ぶ
一方で、物事を深く学んでいくためには、まずは経験してみるということもとても大切なことだと思います。
自分が経験せずに、歴史だけを学んでいても、歴史から学ぶということは難しいのではないでしょうか?
投資においても同様だと思います。
私は先日、初めてFXの取引を経験しました。
その経験から、FXの怖さを学び取りました。そこから、FXの歴史も少し学んでいます。
今後FXを実践するかどうかはわかりませんが、経験したことがあることに対しては学ぶ意欲というものが出てくるのです。
まとめ
歴史に学ぶか、経験に学ぶか。どちらを先に学ぶかということに関しては鶏と卵かもしれません。
しかし、どちらからも学ぶことはたくさんありますし、どちらからかしか学べないこともあるように思います。
「賢者は歴史に学びかつ経験に学ぶ」のではないでしょうか。
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